みなさんは、思い込みや勘違いによって、効果があまりなかったり、非効率な方法を続けてしまっていたりした経験はないでしょうか。
実は、英語学習においても同じことが言えます。英語学習者、特に英語学習初心者が陥りがちな「間違い」があります。今回の記事では、そんな英語学習初心者が陥ってしまいがちな「間違い」を3つご紹介したいと思います。
英語学習をはじめたばかりの頃に見られる「間違い」は、以下のようなものがあります。
これは、英語学習初心者が英語の効率的で簡単な学習法を探す中で、「数百個の例文を覚えるだけで英会話は大丈夫」のような情報に出くわすことがあります。
たしかに、よく出てくる代表的な文構造や、文法で説明がつかない例外的なイディオム、慣用的な表現・言い回しなどは、例文を覚えるだけで使えるため、画期的な方法のようにも思えます。しかし、実際に英会話の中で使うには、単純に丸暗記するだけでは十分ではなく、応用したり、シチュエーションによってアレンジが必要だったりします。
英語学習初心者は、応用やアレンジの必要性を知らないままに、ただただ例文をそのまま丸暗記して、結果として、応用やアレンジをできるだけの知識や英語力が身についていないので、英会話は「大丈夫」にはなっていないということが起こってしまいます。
ここで重要なのは、例文を覚えるだけでは「英会話は大丈夫」な状態にはならず、応用やアレンジができるだけの単語や英文法の知識も必要になることを認識した上で、例文で使われているポイントは何なのかを意識することです。
ディクテーションとは、音声を聴いて聞こえた文章を書くことで、自分が聞き取れない音・単語を把握し、リスニングスキルを向上させるのに効果的なトレーニングと言われています。
しかし、英語学習初学者がいきなりディクテーションばかりをやりこむのは、あまりおすすめしません。ディクテーションは音声を集中して聞き取り、文章を文字で再現しようとするトレーニングのため、1語1語の単語を聞き取ることに集中してしまう傾向にあります。
自分が聞き取れない・聞き取りづらい発音の傾向を把握するには非常に効果を発揮するトレーニングですが、「実際に英語で会話すること」という目標を考えると、1語1語の単語の音を拾うことに慣れすぎてしまうことは、デメリットにもなりかねません。
また、発音の知識が乏しい英語学習初心者の方では、英語の音声変化についての理解が低く、聞き取れる部分が少ないため、聞き取れるようになるまでに時間がかかってしまい、効率的ではないというのもよく聞く話です。
これはディクテーションだけに限った話ではないですが、効果的と言われるトレーニング法は、ある特定の課題に対して効果的に活用した場合は効果的なトレーニングだということなので、トレーニング法の特性を理解した上で、英語学習に取り入れていくようにしましょう。
英語学習初心者が陥りやすい間違いの3つ目は、「日本語に対応する英語が必ずあると思っている」ということです。英語学習初心者のほとんどの人は、英作文をする際に、まず日本語で文章を考え、次にその日本語の文章に対応する英文をほぼ直訳で作っていくという方法でやっているのではないでしょうか。
このやり方自体には問題はないのですが、日本語を英語にする際に、「この日本語はどう英語で表現すればいいのだろう」と思い悩み、なかなか英作文が終わらない人を何人も見てきました。
例えば、日本のビジネスメールでよく使われる「いつも大変お世話になっております。」という文章。これを英語に直訳しようと思うと、どうすればいいでしょうか。
「いつも」だから「always」で...「お世話」だから「care」かなぁ??のように、なかなか英語にすることができない人が多いです。
この例の場合は、「直訳にあたる英語はない」のです。
え!?と思われた方は、この3つ目の間違いに陥ってしまう可能性があるので、注意してくださいね。こういう場合は、「直訳にあたる英語はないので、それに代わる英語ならではの慣用表現の知識をつける」のが、おすすめです。
英語と日本語は、ルーツも成り立ちも、文化的な背景も異なる言語なので、日本語で大切にされている表現が英語に存在しないことも、またその逆もあります。
お互いに「直訳が存在しない表現もある」という認識を持つだけで、そこに思い悩む時間を少なくさせることができます。
いかがでしたでしょうか。英語学習初心者は、意欲が高く、効率的に学習をしたいと考えている人が多く、世間一般で言われている効果的なトレーニング法や学習メソッドを積極的に取り入れようとする傾向があります。そんな英語学習初心者が、思い込みや認識不足から陥ってしまいがちな「間違い」をご紹介しました。
これらは、知っていて意識すれば回避できるものが多いですが、数多く存在するトレーニング法の特性や効果的なやり方などは、なかなか自分ではカバーしづらい部分なので、英会話スクールで講師に相談しながら、自分にとって最も効果的な学習法を模索するというのも、ひとつの選択肢ではないでしょうか。
なお、ロゼッタストーン・ラーニングセンター(RSLC)では、英語学習の指導経験が豊富で、日本人の英語学習者の特徴も知り尽くしている講師が、キャリアナビゲーターと2人3脚になって、受講者の目標達成までサポートを行います。
RSLCにご興味がありましたら、ぜひ一度資料請求や無料体験をお申し込みください。