英語リーディングでは、正確に英文の内容を理解することがもっとも大切です。しかし、TOEICやTOEFL、英検などの英語資格試験で、「正確に理解すること」だけを意識して長文を一つ一つ丁寧にゆっくりと読んでいては、制限時間内に全ての長文問題を解き終えることができなくなってしまいます。
英語の長文を読む時は、目的に応じて有効なリーディングテクニックを使い分けると、素早くたくさんの長文を処理することができます。
今回は、英語リーディングの上達におすすめの「スキミング」「スキャニング」という、2つのリーディングテクニックについてお話ししていきたいと思います。
スキミング(skimming)とは、英文全体の大意をつかむために、斜め読みするようにして素早く文章を読む方法のことを指します。
"skim"というのは動詞で、「すくい取る」という意味を持っています。
要点をすくい取るようにして読むのが、スキミングです。
スキャニング(scanning)とは、文中から特定の情報だけを見つけ出すために、拾い読みするようにして文章を読む方法のことを指します。
"scan"というのは動詞で、「ざっと目を通す」という意味を持っています。
特定の情報を探して拾うようにして読むのが、スキャニングです。
スキミングとスキャニングは、一見似通ったリーディングテクニックであるようにも聞こえますが、それぞれに向いているシーンや活用方法に大きな違いがあります。
スキミングが有効なシーンは、「だれが」「どこで」「何を」「いつ」などといった細かな情報までは知る必要がなく、文章全体の大意や要点さえ理解できればよい時です。
具体例としては、試験問題の設問などで文章全体の目的が問われている時などが挙げられます。
スキミングを行う際は、英文のどの辺に要点が置かれる傾向があるのかを知っておくと有利です。
英語の長文では、最初と最後のパラグラフに重要なことが書かれているのが基本です。また、全体の各段落においても、最初と最後のセンテンスでメインの主張や重要なポイントが記載されていることが多いです。そのため、スキミングでは
に特に意識を向けると効率よく要点をつかむことができます。
一方で、スキャニングが有効なシーンは、「探す必要のある情報は何か」を具体的に特定できている時です。
具体的には、試験問題などで5W1H(What, When, Who, Where, Why, How)が問われている時に、スキャニングが役立ちます。
例えば、設問が"Where did Jane go yesterday?"の時、この設問に答えるために必要な情報が、文中のどこにあるのかを探し出す必要があります。そこで、"Jane" "went" "yesterday"といったキーワードとなる単語だけを見つけることに集中して文章全体に素早く目を通します。これがスキャニングです。
つまりスキャニングを行うには、「文中から何の情報を探す必要があるのか」を事前に把握しなければならないので、先に設問を読んでキーワードを特定してから、スキャニングを行います。
いかがでしたでしょうか。今回は、英語リーディングの上達におすすめの「スキミング」「スキャニング」についてご紹介しました。
スキミングやスキャニングを使えるようになると、英語資格試験の長文問題を素早く解けるようになります。普段の英語リーディングでも、目的に応じてテクニックを利用すれば、大量の英文をインプットすることが可能になるので、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
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