みなさんは「サイトラ」や「サイトトランスレーション」と呼ばれる英文読解トレーニングをご存知でしょうか。日本人ならやってしまいがちな、英語を理解するときに頭の中で語順を入れ替えたり、英文の後ろから訳したりする読み方。実はこの読み方が、リーディングスキルの向上の足を引っ張ってしまっている可能性があるのです。その癖を解消し、リーディングスキル向上に効果的と言われているトレーニングが、「サイトトランスレーション」です。
今回は、そんなサイトトランスレーションについて、やり方やその効果・メリットをまとめてみました。リーディングスキルが伸びないとお悩みの方は参考にしてみてください。
サイトトランスレーション(サイトラ)とは、通訳トレーニングのひとつで、英文をチャンクと呼ばれる意味のかたまりごとに区切って読み、そのまま即座に和訳をするトレーニング方法です。
サイトトランスレーションのやり方は以下のとおりです。
上のように文章で書くとイメージしづらいと思うので、具体的な例を交えて解説していきましょう。
下記の英文を例にとってみます。
Rosetta Stone Language Learning is proprietary computer-assisted language learning (CALL) software published by Rosetta Stone Inc.
(※wikipedia Rosetta Stone (software)より引用)
この英文を和訳してくださいと言われた場合、多くの人が文章全体に目を通し、自然な日本語になるように頭の中で語順を入れ替えて、下記のように訳すでしょう。
「ロゼッタストーン・ランゲージ・ラーニングは、ロゼッタストーン社が公開した、特許を持つコンピューター支援による言語学習ソフトウェアです。」
これをサイトラで訳す場合は、下記のように英語の語順のままで意味を区切りながら訳すことになります。
「ロゼッタストーン・ランゲージ・ラーニングは/特許を持つ/コンピューターが支援してくれる/言語学習ソフトウェアです/公開された/ロゼッタストーン社によって」
このように、英語を英語の語順のまま、意味ごとのかたまり(チャンク)で理解することを繰り返します。
サイトトランスレーションを行うことで得られる効果は、以下のとおりです。
サイトラは英語を英語の語順で理解するトレーニングです。サイトラを繰り返すことで、「前から読み意味を理解する」という、英語ネイティブが当然のように行っていることを、自然と体に覚えさせることができます。
サイトラは前から順番に英文を訳していくトレーニングなので、整った日本語になるように訳そうとしていたときのように、頭の中で語順を入れ替えたりしません。そのため、返り読みの癖がなくなり、どんどん英文を読み進めていくことができ、結果として英文読解の速度が向上します。また、返り読みの癖がなくなると、意味理解のスピードが上がるので、リスニング力の向上にも一定の効果が期待できるのも、メリットの一つです。
いかがでしたでしょうか。英語を英語の語順のままで意味のかたまりごとに訳していく訓練「サイトトランスレーション」。このトレーニングを繰り返すことで、返り読みや語順入れ替えの癖がなくなり、英文を前からどんどん読み進めることができるようになります。
リーディングスキルをもっと伸ばしたいと思っている方や、音声知覚はできているのに意味理解に課題があってリスニング力が伸び悩んでいる方などは、ぜひ一度サイトトランスレーションを試してみてください。
なお、ロゼッタストーン・ラーニングセンター(RSLC)では、日本人の英語学習者のことを熟知している講師と、キャリアナビゲーターが二人三脚で、受講者の課題を分析し、その人に合った学習法やトレーニング、学習スケジュールなどを提案することで、目標達成までしっかりサポートします。
興味がある方は、ぜひ一度資料請求や無料体験をお申し込みください。