「多読」とは、英文をたくさん読むトレーニング方法です。多読は正しい方法で行えば、英語を英語の語順のまま理解する力が身につくなど、リーディングスキルのアップに大きな効果があります。
今回は、多読で大きな効果を得るための3箇条をご紹介したいと思います。
「英語多読研究会SSS」が提示する多読法によると、「多読では辞書を引いてはならない」とあり、一方で学習塾「SEG」を経営し、英語の多読に詳しい古川昭夫さんは「辞書を必ずしも引いてはいけないわけではない」とおっしゃっています。
とはいえ、知らない単語の割合が高い教材を選んでしまい、知らない単語が出てくる度に辞書で意味を調べていては時間がかかりますし、負担が大きくなりがちです。
多読のトレーニングでは、「スラスラとたくさんの英文を読む」ことが理想です。多読に用いる教材は、文中に知らない単語が5%以下である教材を目安にして、自身のレベルに合うものを選ぶとよいでしょう。
知らない単語が約5%以下であれば、知らない単語は20語に1語程度の割合になるので、その程度であれば文脈から意味を推測できる場合が多いです。そのようなレベルの英文を多読することで、辞書を使わずに文脈から意味を推測する力を身につけることができます。また、辞書を引く機会を極力減らすことで、「スラスラとたくさんの英文を読む」ことを実現することができます。
多読するにあたって辞書は引いてもよいのですが、なるべく回数を減らすためにも、まずはやさしい英文からスタートしましょう。辞書を引くとしても、「辞書をひくのは1冊何語まで」「本を読み終わったあとにまとめて意味を調べる」など、自身でルールを決めておくことよいでしょう。
多読の際は、読んでいて理解できない部分があっても、全てを理解することに拘りすぎないことが大切です。
考えてもイマイチ理解できない部分があるのは、日本語の本を読んでいる際でもしばしば起こることです。その際、理解できるまで該当部分に時間をかけて続きを読まないかというと、多くの方はそうではないのではないでしょうか。
「わからない部分があるとつい気になって、そこで停止して分かるまで考えこんでしまう」という方もいらっしゃるかと思いますが、それは精読におけるトレーニングの一部になります。精読は、英語を文構造から正確に理解する力をつける目的で時間をかけて難易度の高い英文を隅々まで理解するトレーニングですが、多読は多くの英文に触れることが目的のトレーニングであり、精読とは異なります。
多読では完璧を求めずにたくさんの英文を読み進めることが大切です。そのためにも、前述の通りまずはやさしい英文からスタートすることをおすすめします。目安としては、7〜9割の理解度で読むことができる本を選ぶとよいでしょう。
多読では、自分が興味のある内容の本を読むことがポイントです。
すでに読み進めている本であっても、内容に興味が持てないと感じていたり、レベルが合っていないと思ったら、読むのを止めて次の本へと進んで構いません。
興味を持てない内容の本を英語で読もうとすると、継続が難しくなりやすいです。継続することができなければ、効果は薄くなってしまうどころか、「たくさんの英文を読む」という多読の目的そのものを達成することが出来なくなってしまいます。
自身が読みたいと思う本を手にとることが、多読を成功させるためのポイントになります。
いかがでしたでしょうか。今回は、多読で大きな効果を得るための3箇条をご紹介しました。多読の方法はさまざまで、専門家によっても色々な主張があります。原則は必ず守らなければいけないものではありません。自身に合った方法が見つかれば、原則のルールに応用を効かせてもよいでしょう。今回ご紹介した3箇条をぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
多読によってリーディングスピードが向上すれば、TOEICやTOEFLなどの資格試験対策になるだけではなく、英語の学習効率アップにもつなげることができます。
なお、ロゼッタストーン・ラーニングセンター(RSLC)では、ネイティブ講師とのマンツーマンレッスンに加え、世界177ヵ国、500万人以上が利用しているロゼッタストーンの言語学習ソフトウェアを活用してリーディングのトレーニングに取り組むことも可能です。
リスニングやスピーキングといった英会話スキルだけではなく、リーディングも含めて総合的に英語力を高めたいという方は、ぜひ一度RSLCの無料体験レッスンにお越しください。